高野豆腐の照り焼き

立夏を迎え、暦の上では夏が始まりました。湿気の多い梅雨を前に、心地よい晴れた日を楽しめる時期でもありますね。アスパラガスや新じゃがいも、新玉ねぎなどが美味しい季節。適度な運動、睡眠、そして旬のお野菜を美味しくいただき、心身ともに健やかでいたいものです。今回ご紹介するのは「超」がつくほど優秀な乾物、高野豆腐を使った満足感たっぷりのメニュー。不要不急の外出をなるべく控えるためにも、お買い物も最低限にと考える人も多いかと思います。そんな時にも大活躍。シンプルながら、メインのお料理にもなる「高野豆腐の照り焼き」のご紹介です。

 

優秀な保存食「高野豆腐」

高野豆腐とはお豆腐から作られる伝統的な保存食です。お豆腐を凍らせ、熟成、乾燥させているため、畑のタンパク質とも言われる大豆がぎゅっと濃縮。タンパク質はもちろん、カルシウムや鉄分といった栄養も豊富です。お豆腐はそのまま頂くとカリウムが多く、体を時に冷やし過ぎてしまうこともありますが、高野豆腐にするとその心配もありません。定番の煮物だけではなく、焼いたり揚げたり、すりおろしてそぼろのように使ったりと色々な使い方ができます。

 

“陳皮”を加えて

今回ご紹介する高野豆腐の照り焼き。可能であれば、煮汁に陳皮をしのばせてみてください。陳皮といっても、自家製で大丈夫。私は冬になるとみかんの皮は捨てずに天日干しに。みかんの剥いた皮は捨てずにそのまま2~3日太陽の下で干し、カラカラになるまで乾燥させ、瓶に入れて保存しています。しっかり乾燥させれば一年くらい持ちますが、湿気を防ぐために乾燥剤などを入れておくとより安心。皮をいただくので可能な限り無農薬のものが望ましいと思われます。

陳皮を加えることで、照り焼きに独特のコクと酸味が加わりより一層美味しくいただけます。陳皮には咳止めや細胞のターンオーバーを促進する働きがあるとも。是非、今手に入る旬の甘夏や夏みかんなどの皮を五月晴れのお日様で干してみてください。お茶と一緒に煮出したり、千切りにしてドレッシングに混ぜたりと様々に楽しむことができますよ。

この照り焼きでは、葛粉をまぶして揚げてから煮ることで、高野豆腐にしっかり味がつき、満足感たっぷり。煮物には見向きもしない娘も、この照り焼きは「美味しい!」と食べてくれます。お子様にもおすすめの一品です。

 

高野豆腐の照り焼き

<材料> (2人分)
高野豆腐 2枚
葛粉 適量
菜種油 適量
だし汁(昆布を一晩水出ししたもの) 1カップ
醤油 大さじ1
陳皮 適量

<作り方>
①高野豆腐は水で戻し、水分をぎゅっとしぼり、食べやすい大きさに切る

②フライパンに菜種油を多めに熱し、①に葛粉をまぶして揚げ焼にする

③鍋にだし汁、醤油、陳皮を入れ火にかける

➃②を③の鍋に入れ、汁気がなくなるまで煮る

 

 

◆専門家プロフィール◆


中島芙美枝

美味しく、楽しく、美しい、「ほんもの」の食を。
北海道生まれ。ニューヨーク、東京でのメディア会社勤務を経て、食の道へ。やまと薬膳オオニシ恭子師に食養を学ぶ。自然栽培のお野菜や手作りの発酵調味料を使い、季節や体調に合わせたからだを整える食を提案。お弁当、社食、料理教室など活動。やまと薬膳初級講師。
Instagram @fumie_nakajima