
ナチュラルワイン&おつまみで、ヘルシーに乾杯!
今回は、普段の生活に取り入れたい健康的な食材「豆、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、芋」の頭文字を取った「まごわやさしい」という和食の合言葉の6~7番目のキーワード「しいたけ、いも」についてお届けします。
2023年5月8日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行しました。今後は、法律に基づいた外出自粛の要請などはなくなり、感染症の対策は個人の判断に委ねられることになりました。3年余り続いたコロナとの闘いは、大きな節目を迎えました。
これからは、人と集まる機会も増えてきそうで嬉しいですね。オンラインでのやり取りにもだいぶ慣れましたが、やはり直接会って話すと全然違うなと思ってしまいます。今回は、「まごわやさしい」食材を使用したナチュラルなおつまみと、国産のナチュラルワインをご紹介します。親しい友人や同僚、家族、親戚などと一緒に、素敵なホームパーティーを楽しみましょう。
「まごわやさしい」食材で作る、ナチュラルなおつまみ
「まごわやさしい」の食材を使用した、身体に優しいおつまみを3品、ご紹介します。
①3種きのこ(し)と春キャベツ(や)、テンペ(ま)のバジルマリネ
旬の春キャベツと3種のきのこ、大豆の発酵食品テンペを軽く茹でて、にんにくの効いたバジルソースで合えたマリネです。
<原材料>
エリンギ、しめじ、まいたけ、春キャベツ、テンペ、バジルソース(オリーブオイル、バジル、塩、にんにく)
②新じゃがいも(い)とあおさ(わ)、イワシ節(さ)、酒粕豆乳(ま)クリームのポテトサラダ
旬の新じゃがいもに、あおさや海苔などの海藻といわし節を加えた、磯の香りのするポテトサラダです。マヨネーズの代わりに、酒粕に豆乳を加えて、混ぜながら加熱すると出来る酒粕豆乳クリームを使用することで、ほんのりとお酒が香る大人なポテトサラダに仕上げました。
<原材料>
新じゃがいも、人参、あおさ、刻み海苔、いわし節、酒粕、豆乳、藻塩(海塩、海藻)
③紫焼き芋(い)とくるみ(ご)のヴィーガン&グルテンフリーマフィン
お酒を飲みながらでも手軽に食べられるように、小さめのマフィンを。パッと見た感じはブルーベリーのようにも見えますが、こちらはちょっとめずらしい紫いもの焼き芋です。角切りにしたものを加えています。牛乳の代わりに豆乳、卵の代わりにペースト状のバナナを使用した、ヴィーガン仕様のマフィンです。小麦粉の代わりに米粉を使用しているので、グルテンフリーです。精製された白砂糖は使用せずに、コクがり、栄養価も高いメープルシュガーを使用しています。
<原材料>
紫焼き芋、くるみ、バナナ、レモン果汁、米粉、コーンスターチ、豆乳、米油、メープルシュガー、ココナッツオイル、天日塩、重曹
ナチュラルなおつまみの準備が出来たので、次はおすすめのナチュラルワインをご紹介します。
特別な日に皆と楽しみたい、国産のスパークリングワイン
ナチュラルなおつまみに合わせるなら、ワインもこだわりのある質の良いものを選びたいですよね。今回ご紹介するワインは、2022年収穫の日本のぶどうのみを使用した、ORGANIC STORYオリジナルラベルのワインです。
酸化防止剤無添加の微発砲のスパークリングワインで、濾過せず生詰めされているので、ぶどう本来の果実味・酵母の香りがとても豊かです。
ORGANIC STORY
『Story #001(白)』のぶどうの種類は、デラウエアです。小粒ですが、甘さが強く、ぶどうらしい芳醇な香りが特徴です。ラベルのミントグリーン色は、森や湖など自然の風景、初夏の木々の間を通り抜けるよそ風のイメージが込められています。通常の白ワインと比べると、少し黄色っぽい色合いをしています。デラウェア特有の果実感と、芳醇なぶどうの香りに加え、柑橘やミント系も香りも微かに感じられます。フルーティーですが、甘すぎずスッキリとした味わいです。
『Story #002』は、マスカット・ベーリーAを中心とした葡萄が生み出す淡い赤色です。一般的なロゼワインの薄いピンク色に比べると、赤みが強い印象です。味わいも、苺のようなベリー系のフルーティーさがあります。しかし、甘い香りと見た目のは可愛らしい色合いとは裏腹に、飲み心地はとてもスッキリとしています。ロゼワインというと、色はきれいだけれど、甘めの印象が強く、辛口のワインが好きな私にとっては、選ぶ機会の少ないワインでしたが、こちらのロゼワインには大満足。何度もリピートしたくなってしまう美味しさです。
どちらも澱や酵母も自然のまま瓶詰めされているため、発酵由来の天然の炭酸ガスがワインに溶け込んでいます。シュワシュワとした喉越しのいい泡は、暑くなってくるこれからの季節におすすめの
爽やかな飲み心地です。
ラベルのデザインはぶどうの輪郭を型取ったもの。白とロゼを並べて置いてみると、その模様が左から右へと繋がっており、#001から#002へとストーリーが続いていくことがイメージされています。
最後に、「しいたけ、いも」のそれぞれの効能について、改めてご紹介したいと思います。
しい(しいたけ・きのこ類)の効能
まごわやさしいの「しい」は、しいたけを含むきのこ類を表しています。きのこは、古くより「森の恵み」、「秋の味覚」として親しまれてきましたが、今では栽培技術の進展・普及にともない、食材として何時でも手に入れることができるようになりました。
きのこは、倒木や切り株などによく発生したことから「木の子」と言われるようになりました。 きのこは菌類に属し、胞子で繁殖しています。分類学上はカビに近い仲間で、細胞には葉緑素が無いため、樹木や落ち葉などを栄養源とし菌糸を張りめぐらせます。そして、胞子を生産するために菌糸の集合体である子実体を作ります。この子実体が「きのこ」と呼ばれています。
日本には、4,000~5,000種類のきのこが存在していると言われていますが、正確な数は分かっておらず、このうち食用とされているきのこは約100種類、一方、毒きのこは200種類以上が知られています。
きのこの種類は、樹木の倒木や落ち葉などを栄養源とする腐生性(ふせいせい)のきのこと、生きた樹木の根と共生関係を保ちながら生育する菌根性(きんこんせい)のきのこに大別されます。
<腐生性のきのこ>
シイタケ、ナメコ、エノキタケ、ブナシメジなど
<菌根性のきのこ>
マツタケ、ホンシメジなど
きのこ類は、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、低カロリーな食材なので、ダイエットされている方にもおすすめの食材です。
ヘルシーなイメージの強いきのこですが、実は、ヘルシーなだけではなく、栄養価も抜群です。香りと食感が良く、料理に加えれば、旨味が増して満足感をアップさせてくれます。和・洋・中の、どの料理とも相性が良いのでアレンジの幅も広い、優秀な食材です。
ヴィーガン料理では、エリンギを分厚く輪切りにしてグリルした「エリンギステーキ」も人気があります。細かく網目状の切れ目を入れて焼くと、ホタテのような焼き上がりになります。エリンギは輪切りにすると、弾力があるので、食感もそっくりに。ぜひ試してみてください。
いも(芋)の効能
ごわやさしいの「い」は、芋類を表しています。
いも類は炭水化物を多く含んでいるため、いもを主食としている国や民族もあります。いも類は炭水化物が多いだけではなく、食物繊維もたくさん含んでいるため、血糖値を急激に上げすぎることなく、脳や体のエネルギー源になってくれます。
また、ビタミンやミネラル、抗酸化作用のあるポリフェノールなども豊富で、栄養的にも優れた食品です。代表的な芋類には、じゃがいも、さつま芋、里芋、山芋、こんにゃく芋などがあります。
じゃがいもは、ビタミンCを多く含んでいます。ジャガイモのビタミンCはでんぷんによって守られているため、長期保存や加熱調理をしてもビタミンCが壊れにくいという特徴があります。ほかに余分な塩分を体外に排出するカリウム、食物繊維も豊富に含まれています。
さつまいももビタミンCが豊富で、かんきつ類に匹敵するほどです。またビタミンB群やベータカロテンも豊富です。免疫力を高めてくれるので、風邪予防になり、ストレスに強い身体を作ってくれます。
画像は、アントシアニンが豊富な紫いもの焼き芋です。とても、しっとりとしています。紫いもは、一般的なさつまいもに比べると甘さが少ないとされていますが、焼き芋にしてみると満足感のある甘さです。今回の米粉マフィンは、紫いもの焼き芋を使用してみましたが、ぜひお好きな焼き芋で試してみてください。
いかがだったでしょうか。「まごわやさしい」食材の普段の生活への取り入れ方を、4回のコラムに分けてご紹介しました。さまざまな種類の食材を、偏らずにバランス取り入れることが大切です。お食事として、スイーツとして、パーティーフードとして、さまざまなシーンでヘルシーな「まごわやさしい」食材を活用してみましょう。
◆プロフィール◆
渡辺美穂
Natural Living代表 / JADP認定マクロビオティックセラピスト
Natural Food Seminar講師 Vegan Carrot Cake レシピ開発・製造
CHAYAマクロビフーズ 公式ブログ・メールマガジン ライター
食の大切さを伝えるためのブランドNatural Livingを立ち上げ、2021年10月より、Naturalな暮らしに繋がる食のセミナーや、イベント・ワークショップの企画と、Vegan Carrot Cake – Gluten Free & White Sugar Free -のレシピ開発、製造などを行っている。