敏感肌、アトピーのスキンケア

皆様こんにちは!

 

今回は肌にトラブルがある人のスキンケアのお話です。

実は今、カウンセリングにいらっしゃる方の、お子さんのお肌のトラブルをご相談いただくケースがとても増えています。

 

主にアトピーのケースが多いのですが、ステロイドやワセリン、ヒルドイドクリームを使用したくないというママ達が多く、何か代わりにケアになるものが無いかアドバイスを求められます。

 

薬や石油由来物は使いたくない、自然のもので治したいという気持ちはとても分かりますが、オーガニックやナチュラルコスメは薬ではありませんから、選び方や使い方は少し注意が必要かもしれませんね。

 

世の中にたくさんある、オーガニックナチュラルコスメの製品でも私がおすすめできるものは、ほんの数点。それも条件付き。

 

基本的には様子を見ながら薬と合わせて少しずつ取り入れてもらうといった感じです。

今一度、新たな情報も含め、ケアの仕方を考えていきたいと思います。

 

 

特に子供の肌はデリケート

 

 

もともと子どもの肌は、大人よりバリア機能が低くデリケート。

特に乳幼児の角質層は大人の半分の薄さなのです。

 

肌の水分量も大人と比較すると少なめなので外からの刺激に敏感で、季節の変わり目や乾燥が激しいシーズンになると、皮膚がかさついたり、白く粉が吹いたりしやすいのです。

 

これがひどくなると、かゆみや湿疹が生じるように・・・

 

さらにアトピー肌は、潤いを保つ表面の角質層がめくれ上がり、内側の自らの潤いを保っていける力もありません。

 

だから皮膚を乾燥させないための「潤い」と「保護」がとても大切と言われてきました。

でも過剰な保湿はかえって自らの潤いを作り出す機能を無視するようなもの。

最近は、無保湿ケアを推奨している皮膚科の先生もいるのです。

 

では守るためには何を選択すればよい⁈

 

 

オーガニックナチュラルなら安心?     

 

まず、どの程度の肌トラブルがあるのか?というところから見なければなりませんが、、、、

 

特にアレルギーではなく、乾燥からくるカサツキやかゆみなら、ここはオーガニックナチュラルコスメでも問題ないと思います。

 

でも、敏感になっているなら、オーガニックナチュラルの中でも部分的にテストをしながら使い、大丈夫であれば使うということを忘れずに。

 

 

もし水分が必要ならへちま水や、ヨモギ、アロエ、カレンデュラ、カモミール、ヘリクリサムなどのハーブウォータ―を選ぶといいですね!

 

そして、アトピーなどのアレルギータイプの肌には、、、

症状によりますが、まずオーガニックナチュラルコスメはいったん慎重に。

時にひどいときはとりあえずは無理をして使わないこと。

代わりに使うものは、精製水にセラミドを入れたローションとワセリンを適度に。

究極に肌がトラブっているときには反応が少ないともいます。

 

ワセリンって石油由来ですよね。

でも、ワセリンはタイプにより精製度が高く、アレルギー肌に対して何も反応がなく使えるという利点はあります。ただし、幹部がジュクジュクしていたらワセリンはむずがゆくなる人もいるかもしれません。その場合はセラミド水を頻繁につけるのがおすすめです。

 

オーガニックナチュラルコスメを推奨する私ではありますが、やはり植物成分は、本来、栄養となる微量成分や様々な脂肪酸が遊離脂肪酸となったときに、敏感に反応しやすい肌に刺激となり、かえって悪化させてしまうことがあります。

だから出来るだけ少し症状が軽減してきたら試してみるという感覚でいてほしいです。

 

でも、私個人的な意見としては、合うものと出会うと、自然成分の薬効作用は計り知れないパワーで肌を癒してくれる、、、それは本当にこれまでの経験からもおどろくことがたくさんありました。

 

 

ちなみに皮膚科の先生が必ずワセリンを出すのは、とにかく刺激物質から遠ざけることが優先だから。医者としてはごもっともです。

何より患者さんの安全を一番と考えるのは当然のことですね。

 

ワセリンはいろいろあって、思いつくところでは4種類ですが、純度がそれぞれ違いますので肌に合わせて使う必要があります。

以下、順番に純度が高くなります。

 

・黄色ワセリン

有名な○ァセリンというブランドの製品は良く見かける黄色ワセリン。これは不純物が含まれ、ワセリンとしては純度が低いため、肌の弱い方はこの後の純度の高めのものを選ぶと反応しにくくなります。

 

・白色ワセリン

薬局などで見かけるポピュラーなものがこのタイプ。買いやすいし、黄色ワセリンよりも純度が高いので活用しやすいですね。

・プロペト

医者で出されるのがこのレベルまで不純物をカットしたもの。かなり敏感な肌はこのレベルは安心。

・サンホワイト

ワセリンの中では高純度。だから赤ちゃんの肌にも安心です。

 

皮膚科ではこうしたワセリンにステロイドなどのお薬を混ぜて出すこともありますね。

 

 

過剰な保湿とステロイド依存は永遠に悪循環

 

そして!ここからが肝心の話!

このステロイドですが、これまで毎日ステロイドを使ってきた場合、いきなりピタッとやめてしまうことで悪化させてしまうことがあります。

 

でもね、これってしばらくすると症状が改善し、脱保湿、脱ステロイドの対策をすると、自ら持つ治癒効果が生まれてくるということがだんだんわかり始めています。

 

どういうことかというと、私たちの身体は副腎皮質ホルモンにより、自らステロイドを産生する力があり、さらに肌の表皮細胞もステロイドを産生する力がある。

 

外から過剰に保湿をするより、乾燥した皮膚の方が自己保湿力が回復し、自らのステロイド産生強化を促し、治癒に導いていくというデータもあるのです。

 

この場合、保湿もステロイドも一切やめるということなんですね。。。

これまで、アトピーは高保湿が当たり前でしたが、そうではないということがわかり始めているということなのです。

 

ただ、その代わり、、、一時的に肌は脱皮するようにかなりボロボロになります。

リスクがありますね。。。かなりスパルタ治療です。

それだけ思い切った治療法なので本人はかなりつらいでしょう。

不安とストレスがかかることで向いている人とそうでない人もいますし、そもそもその治療法が合わない人もいるかもしれません。

 

ですので、時間はかかりますが適度な保湿をしながら少しずつステロイドから離れていくのも一つかも。

 

例えば毎日朝晩にステロイドを2回使っていた場合。

週で考え、1週間のどこかの1日の朝だけ1週間やめてみる。

何も変化が無ければ、さらにどこかの1日の朝を1週間やめてみる。

調子が悪くなれば一日おきにやめてみたりと調節しながら使わない日を増やしていく。

 

ほんとに少しずつ。そしてかなり長い時間をかけて使わない日を増やしていく。

3歩進んで2歩下がる。まさにそんな歩み方で。

 

実際に私もその方法で完全に脱ステロイドを勝ち取りました。

回数や日にちを減らしてもそう変わらなくなってくるまでには時間はかかります。

季節によって悪化することもありましたが調節していくと不思議とひどくなる度合いが減っていきました。

 

完全に良くなるまでかかった期間は約5年。

それでも、その後3年くらいの間は「突然肌の調子が悪くなったらどうしよう、、、」という不安もあったので、しばらくはお守りのようにステロイドをバックに忍ばせていたことも。

 

今はスキンケアさえあまり必要としない肌に変わりました。

これは自分でも驚いています。

当時、その脱ステロイド期間に、私がオーガニックナチュラルコスメを使ってきたかというと、答えはYESです。使えるものはもちろんほんの一部でしたが。

 

 

私の場合はワセリンの被膜がかゆみを生んでいましたので、オーガニックのクリームを使っていました。

 

必ずパッチテストして、反応が出ないことを確認して使うことが大切ですが人により、合うものが見つかる場合もまれにあるのです。

 

しかし、そもそもステロイドの歴史って70年くらいなのだそう。

でもそのステロイドで、現代の人のアトピーは激減しているでしょうか?

 

いいえ。

どんどん増えている状態なのです。

だから根本治療になっていないということはもうわかりますね。

あくまでも対症療法。

 

アトピーは皮膚バリア機能障害。

 

だから日常でできることを知って薬に頼らない方法を取り入れることがとても大切。

例えば10分程度でよいので日光に当たること。

紫外線B波にはビタミンDを合成させる働きがあり、体には多くの良い効果を生み出すのですが、肌にとっても表皮細胞のステロイド産生増加や表皮のバリア機能改善などのうれしい効果が。もちろん、お魚やキノコを食べるもいいし、サプリも取り入れるもありです。

 

 

やはり栄養はとても大切ですね。

ビタミン、ミネラル、そして皮膚のバリア機能をあげるためにタンパク質も重要。

ホエイプロテインでアトピーが改善しているというのも聞いたことがあります。

 

そして糖質を抑えるとケトン体が増えるので炎症を抑えることができます。

同時に中鎖脂肪酸のオイルをとることもおすすめでMCTオイルやココナッツオイルをとるとケトン体が体内に供給されるのでアトピーにも効果が出やすいのです。

 

さらに原因となる特定のアレルゲンがある場合、アレルゲンを避けることができる状況なら改善も早い!これは大人のアトピーも同じ。

 

時と場合によってどう使うかを考えていきましょうね!

 

 

♦︎プロフィール♦︎

 

小松和子
ナチュラルコスメプロデューサー
ナチュラルコスメメイクアップアーティスト

TVドラマ・CM・映画・雑誌などの分野で、フリーのヘアメイクアップアーティストとして数々の著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。一般向けのパーソナルナチュラルコスメ カウンセリングやメイク講座は、毎回すぐに予約が埋まる人気。2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したクラムスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。