化粧品成分の読み方を知ろう!

皆様こんにちは!

暖かくなり服装は軽やかになるのに、こんな時期に花粉症で辛い人もいる。

春って意外にも体調が揺らぎやすい時期なのですよね。

肌も花粉やほこりや紫外線で刺激となり、荒れてしまって化粧品が染みることも。

 

今回のコラムは、そうした不安定な春の肌にも自分お肌に合わせて使えるよう、化粧品に配合されている成分を読み砕くプチ知識を伝授したコラムにしたいと思います。

 

オーガニックコスメが好きな方や普段からナチュラルライフを取り入れている方は、すでに多少の成分が読める方もいますね。でも、さらに化粧品表示のルールを知っておくと、ぐんと化粧品のことが分かってくると思います。

 

 

化粧品の成分構成の読み方のコツを知ろう!

 

化粧品の成分表は必ず配合されている量が多い順番で全成分に記載されています。

だからローションなら、「水」がメインに配合されているので必ず水分が初めに記載されている。

ここまでは知っている方がいるかもしれませんね。

ところがですね、配合量が1%以下しか配合していない成分に関しては、順番は無視して記載してよいというルールがあります。

これって、少ししか入ってないものはざっくりどんな順番でもいいよ~、ということなんですよね。でも、少し都合の良いカラクリもあるんです。

そしてこれが製品の成分構成が見分けられるポイントにもなっています。

そのポイントを押さえて1%以下の境界線を見極められればその製品がよ~く見えてくるので覚えておきましょう!

例えば1%以下の成分が10個あったとして、この10個の成分も、それぞれ0.数パーセントずつ多少の配合量の違いがあるわけです。

その1%以下の成分とは、エキスや製品の粘度をあげる増粘剤、ヒアルロン酸や抗炎症成分のビサボロールやグリチルリチン酸2Kなどの機能性成分、さらにその他の保湿や抗炎症成分、防腐剤、PH調整剤、香料など様々。

 

 

まずはわかりやすく例を挙げてみましょう。

 

以下はある化粧品メーカーが一般公開しているもので、化粧水の全成分です。

ちなみにこれはオーガニックやナチュラルコスメではありません。

 

例)全成分

水                                     上記を合わせ100% 基材

グリセリン                                  6% 保湿

BG                                      5% 保湿

==================================== 〈 1%以下 〉

トレハロース                                              0.03%  保湿

ヒアルロン酸                                 0.01%  保湿

ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)    0.10% 油性エモリエント

トリエチルヘキサノイン                       0.10% 保湿

トリイソステアリン酸PEG-50水添ヒマシ油            0.90% 乳化剤

セテス-20                            0.23% 乳化剤

PEG-60水添ヒマシ油                      0.88% 可溶化剤

メチルパラベン                           適量  防腐剤

プロピルパラベン                          適量  防腐剤

リンゴ酸Na                            適量  PH調整剤

トコフェロール                           適量  成分の酸化防止剤

 

よく見るとこちらの製品にはエキス類は一切入っていません。

その代わりに1%以下のラインからは機能性成分や乳化剤、防腐剤などが書いてあります。

防腐剤は適量と書いて、公開していませんね。。。

 

例えばエキスや機能成分というのは、肌に与えるイメージが良いですよね。

ですのでメーカーは1位%以下の成分の中で必ず先に記載をします。反対にイメージの悪い防腐剤や乳化剤などは最後の方に書くことが可能。

配合量が少ないのに乳化剤のトリイソステアリン酸PEG-50水添ヒマシ油よりヒアルロン酸の方が先に書いてあるのが見てわかりますね。

 

リンゴ酸Naと原料の酸化を防ぐトコフェロールはイメージ的には問題ない成分ですがこれは本当にごく少量なのだと思います。

 

 

製品のメイン成分は何でできているのか

 

では今度は、1%以上の成分を見ていきましょう。

水                                     上記を合わせ100% 基材

グリセリン                                  6% 保湿

BG                                      5% 保湿

 

ん?

これは化粧水ですから、、、グリセリンとBGを合わせて11%とは、少ししっとり感がある製品ですね。そして世の中の製品の多くがこの3つを組み合わせたベースのものがとても多い傾向にあります。そしてそして、原料としてはとてもお安い。。。

 

それもそのはず、この製品は180㎖で、なんと770円ですから!

もう一度お話すると、エキスは一つも入っていない。

化粧水は90%近く水なわけですから、水と保湿剤と乳化剤という構成に残念。

 

ん~。

エイジング年齢層の私としてはもっと植物成分の効果にあやかりたいところ。

石油由来の防腐剤やナチュラル由来であっても乳化剤は化粧水では使ってほしくない。。。

 

 

では今度はナチュラルコスメの成分を見ていこう。

 

全成分  100㎖で3080円

ヨモギ水

カミツレ水

レモンマートル水

BG(サトウキビ由来)

グリセリン

========================1%以下と想定

ヨモギ葉エキス
ショウガ根茎エキス

チャ葉エキス

コメヌカエキス

レモンマートル油

ショウガ根油

 

まず初めに、ただの水ではなく芳香蒸留水を使っているのがわかりますね。

よもぎ水、レモンマートル水、カモミール水がバランスよく、乾燥肌、年齢肌、脂性肌、敏感肌を整えていきます。植物水って様々な効能を持っているのですよね~。

 

植物水から下の成分は初めの化粧水と同じくBG、グリセリン、そして調整に水。

でもBGは何からできているかサトウキビ由来と親切に記載しています。

 

そしてその下の1%未満はというと。。。

乳化剤や、防腐剤らしきカタカナや数字は見当たらない!

全て植物の名前しかないです。

ナチュラルコスメでも、特に日本のブランドはこうした処方のものが多いです。

実際にこうした化粧水は使った人から絶賛の声ですし、私自身もとっても好き。

 

生きた化粧品。

だからこの製品のメーカーの品質保持期限は2年間と記載しています。

 

ただし! 本当の化粧品は腐るから、必ず早く使うこと!

腐ったらかえって肌はボロボロになりますからそこは気を付けないとですが、植物の効能効果も、実は早く使えば使うほど高いのです。

だから開けたらすぐに使う!

これはとっても大切ね。

 

化学成分だらけのコスメと自然原料のコスメ。

読み方のコツが少しわかると面白くなります。

まずは1%の境目を探すところから!

 

♦︎プロフィール♦︎

 

小松和子
ナチュラルコスメプロデューサー
ナチュラルコスメメイクアップアーティスト

TVドラマ・CM・映画・雑誌などの分野で、フリーのヘアメイクアップアーティストとして数々の著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。一般向けのパーソナルナチュラルコスメ カウンセリングやメイク講座は、毎回すぐに予約が埋まる人気。2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したクラムスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。