毎日の食卓にお味噌汁を。

お料理をする際の基本となる調味料の「さしすせそ」、一番大切なものは何かと聞かれたら、私は「(そ)味噌」と答えます。マクロビオティックの基本となる食は、玄米菜食、玄米ごはんと野菜たっぷりのお味噌汁です。日本人の身体に一番馴染む、伝統的な食事。毎日の食卓には、玄米ごはんとお味噌汁が並んでいて欲しいと思います。逆に言えば、お味噌汁と玄米ごはんがあれば充分。食べ過ぎは、さまざまな病へと繋がります。日々の食事は、シンプルな粗食がおすすめです。

 

前回のコラムで、調味料にも陰陽があり、それぞれの季節にあった調味料があることや、その季節に合わせた調味料の取り入れ方をお話ししました。お味噌も、たくさん種類があります。原材料の違いによって、その季節に合ったお味噌の種類があるのでご紹介したいと思います。今回は、私たちの身体にとって、とても大切な調味料であるお味噌について、その豊富な種類とそれぞれの特徴、そして、忙しい日に活躍するお味噌汁の簡単な作り方や、お味噌を洋風にアレンジしたお料理をご紹介します。

 

「お味噌」は陽性の食材

 

お味噌は、お醤油と並ぶ日本を代表する発酵食品で、日本人にとって欠かせない調味料です。日本の伝統食をベースとした健康的なお食事法であるマクロビオティックで、お味噌は身体を温めてくれる「陽性」の食材に分類されます。基礎調味料の「さしすせそ」の中で、陽性の調味料は、お塩とお醤油、そしてお味噌です。食材の陰陽と上手に組み合わせることで、「美味しい」お料理になります。「美味しい」と感じられるお料理は人によって違うので、自分自身でお料理を作ることが理想的です。陰陽のどの調味料が良いか、どのくらいの味の濃さが良いのか、上手なお料理でなくても、自分自身で作ることはとてもおすすめです。

 

しかし、料理を作る習慣が無いという方、時間が無くて難しいという方も多いと思います。そんな方におすすめしているのが、お味噌汁です。旬のお野菜を取り入れた具沢山のお味噌汁。お野菜を変えれば、いろいろなバリエーションが楽しめ、毎日飽きずに楽しめます。さらに、忙しい方におすすめなのが、乾物を活用したお味噌汁です。干ししいたけや切り干し大根などの野菜の乾物と、ひじきやわかめなどの海藻の乾物を使用すると、野菜と海藻の旨みがたっぷり出てくるので、出汁を取る必要もなく、とても簡単に作ることが出来ます。乾物は、そのまま食べて大丈夫です。

 

 

「お味噌」の種類と特徴について

 

お味噌はJAS法で、「大豆若しくは大豆及び米、麦等の穀類を蒸煮したものに、米、麦等の穀類を蒸煮してこうじ菌を培養したものを加えたもの又は大豆を蒸煮してこうじ菌を培養したもの若しくはこれに米、麦等の穀類を蒸煮したものを加えたものに食塩を混合し、これを発酵させ、及び熟成させた半固体状のもの」と定められています。ちなみに、農林水産省から「味噌」の日本農林規格(JAS規格)が新規に制定されたのは、2022年3月31日。意外だったのですが、味噌はこれまでJAS規格が無かったのです。その理由としては、国内の各地に様々な種類のみそがあり、その多様性に対し品質の標準化を図ることが難しかったことが要因のようです。そのため、今回のJAS規格で成分規格は設けられず、味噌の生産方法について規定した規格となっています。多様な種類のあるお味噌について、それぞれの特徴を簡単にまとめてみます。

 

・米味噌

大豆に米麹を加えてつくったもの。全国各地で生産されています。

 

・麦味噌

大豆に麦麹を加えてつくったもの。九州、四国、中国地方が主な産地です。

 

・豆味噌

大豆のみを主原料としたもの。中京地方(愛知、三重、岐阜)が主な産地です。代表的なものに八丁味噌󠄀があります。

 

お味噌は陽性の調味料です。さらに、原材料の特徴から、麦味噌→米味噌→豆味噌の順番で、陽性が強くなります。優しい陽性である麦味噌は夏場の暑い季節におすすめで、冷や汁などにしても美味しいお味噌です。豆味噌は、冬場の寒い季節におすすめで、煮込み料理などと相性の良いお味噌です。さらに、身体が冷えやすいという方は、冬場以外にも積極的に取り入れるようにしてみましょう。

 

お味噌の洋風アレンジ

 

身体を温めてくれるお味噌は、マクロビオティックのお料理に頻繁に登場します。お味噌はとても種類が多いので、その味わいの違いを活かして様々なお料理にアレンジすることが出来ます。今回は、洋風のアレンジとして「ラタトゥイユ」をご紹介します。

 

夏野菜のトマトは、そのまま食べるのも美味しいですが、火を加えたトマトは生の時とはまた違った美味しさがあります。トマトは暑い季節のお野菜なので、身体を冷やす陰性の食材です。火を加えることで、少し陰性の性質が和らぎます。さらに、陽性の食材であるお味噌を隠し味に加えることもおすすめです。味わいも引き締まり、コクも出るので、ぜひ試してみてください。どのお味噌を選ぶかで、味わいも変わってきます。また、その時の体調に合わせて、お味噌の濃さも調整してみてください。少しずつ加えて、ご自身で美味しいと感じる味わいに調整してみましょう。

 

 

お味噌汁には玄米ごはんを

 

今回は、毎日の食卓におすすめのベーシックな米味噌をご紹介したいと思います。MUSO(ムソー)の天然醸造「長野県産の大豆とお米で作った 信州味噌」です。長野県産の契約栽培米「コシヒカリ」で作った米糀、同じく長野県産の契約栽培大豆「ナカセンナリ」を使った、信州尽くしの生味噌です。創業百二十余年の味噌蔵で熟練された職人の下、自然の温度のままゆっくりと半年以上長期熟成させた天然醸造の味噌です。加熱処理をしていない生味噌ですので、乳酸菌や酵母・酵素が生きています。甘さのある優しい味わいで、お味噌汁にも、お料理のアレンジにも使いやすいお味噌です。まずは、丁寧に作られた天然醸造の米味噌を常備してみましょう。

 

 

そしてお味噌汁には、玄米ごはんを添えてほしいなと思います。シンプルな粗食にする場合には、白米では栄養価が少し心配です。栄養価が豊富で、さらにデトックスも得意な玄米ごはんなら、身体に嬉しいことがたくさんあります。玄米ごはんを手軽に取り入れたい方には、ORGANIC STORY「オーガニックレトルトごはん 玄米」がおすすめです。温めるだけですぐ食べられる、便利なレトルトごはんです。宮城県の斎藤さんが育てた有機栽培ササシグレを、圧力釜でおいしく炊き上げています。玄米ごはんは、炊飯器の玄米モードなどでも炊くことが可能ですが、圧力鍋を使って炊くと美味しさが全然違います。忙しい時に便利なだけではなく、ご自宅に圧力鍋が無いという方にも、ぜひ食べてみて頂きたい美味しい玄米ごはんです。

 

 

今回は、基礎調味料「さ(砂糖)・し(塩)・す(酢)・せ(醤油)・そ(味噌)」の中から、「お味噌」にフォーカスしてお届けしました。今回で、「さしすせそ」のすべての調味料をお届けしました。基礎調味料の陰陽や季節感は、マクロビオティックならではの視点なので、少しめずらしい内容だったかもしれません。ぜひ、他のコラムも振り返って頂きながら、毎日の食卓の中で活用してみてください。

 

◆プロフィール◆

 

渡辺美穂

Natural Living代表 / JADP認定マクロビオティックセラピスト

Natural Food Seminar講師 Vegan Carrot Cake レシピ開発・製造

CHAYAマクロビフーズ 公式ブログ・メールマガジン ライター

食の大切さを伝えるためのブランドNatural Livingを立ち上げ、2021年10月より、Naturalな暮らしに繋がる食のセミナーや、イベント・ワークショップの企画と、Vegan Carrot Cake – Gluten Free & White Sugar Free -のレシピ開発、製造などを行っている。