春の山菜温野菜レモンサラダ

春の山菜の苦味、幼い時は苦手でしたが、大人になるとこれを食べずには春はむかえられない!という気持ちになるのは不思議なものです。

山菜の料理、皆さんはどのように召し上がっていますか?春の山菜料理の定番は「天ぷら」。私も天ぷらで食べるのも大好きです。ですが、天ぷらって家で作るのもちょっぴり面倒だし、食べた後ほんのり罪悪感が残りませんか。そんな一辺倒な春の山菜料理に、ちょっと新鮮なレシピを今回はご紹介したいと思います。

 

「春には苦味を盛れ」山菜でカラダの春スイッチをオンに

独特の苦味と香りを楽しむためにも、しっかりと下ごしらえするのがポイントです。今回使うのは、「うど」「タラの芽」「ふきのとう」「菜の花」の4つ。それぞれ3月からスーパーに出始めて、5月くらいまで楽しめる山菜です。

昔から「春には苦味を盛れ」ということわざがあるように、冬から春に変わる頃、苦味のある季節の食材を摂ることで、昔の人たちは「冬の体」から「春の体」にしっかりとスイッチを切り替えていました。

山菜の苦味成分は「ポリフェノール」。強い抗酸化作用があるとも言われており、冬の間カラダにたまった老廃物などをカラダの外に排出してる効果も期待できます。

 

独特の苦味と香りを楽しむためには、しっかりと下ごしらえするのも春の山菜を楽しむ重要なポイント。山菜の下ごしらえ、一見面倒そうにも聞こえますが、実際にトライしてみると意外と簡単!それぞれしっかりと下処理して春の味覚を楽しみましょう。

 

生うどは特にアクが強いので、しっかりと下ごしらえをします。包丁の背中で産毛をとり、食べやすい大きさで短冊切りにしたら、酢水に10分ほど浸けておきます。このひと手間をかけるだけで、うどの旨味がグッと美味しく感じられます。

タラの芽、ふきのとうはガクと汚れをしっかりとればOK。菜の花は、茎と葉の部分をそれぞれ切り分けておきましょう。

 

さっと茹でて鮮やかな春色に

しっかりと下ごしらえが完了したら、それぞれ茹で上げていきます。山菜はそれぞれ20秒〜30秒くらいを目安に茹でましょう。たっぷりのお塩を入れて、具材ごとに茹でていきます。

菜の花は、10秒ほど先に茎の部分を茹でて、後から葉の部分を茹でるとどちらもちょうど良い歯応えに。山菜が色鮮やかな緑色に変わっていき、茹で上がる直前に香りがふわっと立ち上がる瞬間は、キッチンが春色に包まれます。

茹ですぎないうちに、それぞれ鍋からあげてしっかりと水気を切りましょう。網を振り、それでも取りきれない水分はキッチンペーパーでやさしく揉みながら拭き取ります。(絞りすぎには注意!)

 

 

シンプルな調味料でさっぱりと仕上げ

茹で上がった山菜は、塩を少々まぶして塩っけを足します。山菜の味付けはこれだけ。苦味と風味を邪魔しないためにもこれくらいシンプルな味付けの方が、山菜がシンプルに楽しめます。

付け合わせのタレは、レモンがメイン。ノーワックスの国産レモンの皮を細かく刻んで、爽やかな香りをプラスします。レモン汁と、レモンの果肉もちぎって。たっぷりとレモンを使いましょう。オリーブオイルと塩を最後に混ぜて、シンプルなレモンドレッシングの完成。茹でたての山菜にたっぷりかけて完成です。

最後に追いオリーブオイルを上からさらにかければ、より一層味の絡みもよく美味しくいただけます。見た目にも春らしいレモン香る春らしい一品になりました。

山菜の苦味と香りが、レモンの爽やかな風味と気持ちよく絡みます。白ワインや、ビールと合わせても楽しめそうなメニューです。季節の風味を楽しんで、いよいよ本番の春を楽しみましょう!

 

【春の山菜温野菜レモンサラダ】
<材料>
・ふきのとう 4〜5つ
・タラの芽 4〜5つ
・菜の花 4〜5束
・生うど 1本
・茹で塩 適量
・粗挽きコショウ 少々

(レモンドレッシング)
・レモン汁 1/4
・レモンの皮 1/4(細かく切り刻む)
・オリーブオイル 大さじ1
・塩 少々

<作り方>
(山菜の下処理)
◆うど
・うどは、包丁の背中でしっかりと産毛をとる
・食べやすい大きさに切り、短冊切りする
・酢水に10分ほど浸けてアクをとる

◆タラの芽
・汚れとガクをしっかりと取る
・縦半分に切る

◆ふきのとう
・汚れとガクをしっかり取る

◆菜の花
・茎と葉っぱをそれぞれ切り分けておく

①お湯が沸騰したお鍋に塩を加える

②うど・ふきのとうは30秒ほど、タラの芽は20秒ほど、菜の花は茎を10秒茹でてから葉っぱを加えて10秒ほど。それぞれ塩茹でする。

③茹で上がったら、網を振ってお湯を切り、残った水分はクッキングペーパーでやさしく拭き取る。

➃ボウルに入れて、山菜に塩をまぶしてあえてお皿に盛る。

(レモンドレッシング)
①レモンの皮を細かく切り刻む

②レモンの果肉を手でちぎる。

③レモン汁とオリーブオイルを入れて混ぜる

最後に山菜に、レモンドレッシングをかけて、完成。お好みで追いオリーブオイルをしても◎

 

◆プロフィール◆

松浦裕香里
オーガニック&ナチュラルフード PR/ライター

東京生まれ東京育ち。大学卒業後、法律事務所でパラリーガルとして勤務した際の体調不良による休職経験から、「カラダは食べたものでできている」ことの大切さを痛感。その後5年間オーガニック食品メーカー広報を経験した後、独立。現在は食品メーカー・輸入代理店・飲食店のPRサポートとして活動中。“オーガニックナチュラル食”に精通した知識と、“背伸びしない食を楽しむライフスタイル”に定評があり、メディア等でフードライター・コラムニストとしても活躍の幅を広げている。
Instagram @yukari_matsuura_