
秋のおとずれ
暑かった夏もあっという間に過ぎ去り、朝夕には秋の気配を感じるようになってきました。お野菜も南瓜や蓮根、根菜などを見かけるように。秋は暑さが和らぎ一年でも過ごしやすい季節。運動会やハイキングなど行楽の季節でもあります。今回は、家族や仲間とわいわい楽しめる、色鮮やかな太巻き、そしてちょっと変わったいカレー味のいなりをご紹介。お豆腐に一工夫加え、満足感たっぷり、見た目にも美味しい秋の行楽弁当です。
太巻きにはパワフルなビーツ
いろんな野菜をぎゅっと包み込んで、ご飯と海苔でパクッといただく!想像しただけで、にやけてしまいます。ちょっとくらい苦手な野菜が入っていても気にならず、美味しくいただけるのも太巻きの魅力です。今回は、最近お店でも見かけるようになったビーツをご飯に加え、見た目にも楽しい太巻きを。
ビーツといえば、ロシアの名物料理ボルシチの材料として有名ですが、サラダはもちろん、味噌などで煮ても美味しいお野菜です。これから冬にかけてどんどん美味しくなる根菜の一種。「食べる血液」と言われるほど、栄養素が豊富なビーツが、ロシアで冬を乗り越えるためのからだを温めるお料理として活躍するのも納得です。生のまま食べることもできますが、土臭さが気になる方はぜひオーブンでグリルしてみてください。
お豆腐を楽しむ
お豆腐、美味しいですよね。暑い時には冷奴で、寒くなると湯豆腐やお鍋の具に、お味噌汁の具としては年中いただきます。今回は、お豆腐を2パターンにアレンジして、太巻き、いなりそれぞれに活用します。太巻きには真っ赤な梅酢で漬けたお豆腐。適度な酸味とフルーティーな味わい、色鮮やかなピンクを楽しむことができます。
そして、いなりには、カレー味の雷豆腐。熱した油によく水気を切った豆腐をくずしながら炒めたもので、その弾けるような音から、「雷」豆腐と呼ばれています。今回は、大人も子供も楽しめるカレー味に。同じ豆腐をアレンジすることで、全く違った味わいと食感を楽しむことができます。
お弁当を開けた時に、わぁ!とテンションが上がる。そんなお弁当で食欲の秋をお楽しみください。
カラフル太巻き
【材料】 (2本分)
・玄米酢飯 1合分
・アルファルファ 1/2パック
・アボガド 1/2個
・パプリカ 1/4個
・小松菜 4株ほど
・ビーツ 1/3個
・豆腐の梅酢漬け 1/2丁(水を切った木綿豆腐を梅酢に数時間漬けたもの)
・レタス 4枚ほど
・醤油 適量
・わさび お好みで
カレーいなり
【材料】 (4個分)
・玄米酢飯 1合分
・いなり揚げ 4枚
・木綿豆腐 1/2丁
・生姜 少々
・カレー粉 小さじ1/2〜
・お醤油 小さじ1/2〜
①豆腐1丁は水切りし、半分は梅酢につけておく。
②残りの豆腐半分はフライパンに油をしき、みじん切りにした生姜と一緒に炒める。カレー粉、醤油で味付けをし雷豆腐をつくる。
③玄米2合を炊き、酢飯にする。
④ビーツをオーブンでホイル焼きにし、刻んだものを半分の酢飯に混ぜる。
⑤アボガドは皮をむき、醤油、わさびで味付けしておく。
⑥パプリカは細長く切り、小松菜はさっと茹でる。人参は細切りにし軽く塩をふっておく。
⑦巻き簾に海苔を置き、ビーツ入り酢飯を奥1cmほどを残してしき、レタスをのせる。
⑧手前から、小松菜、人参、アボガド、パプリカ、梅酢漬け豆腐、アルファルファの順にのせていく。
⑨具を抑えながら一気に巻く。
⑩切り分けていただく。
⑪いなり揚げは口を内側に折り、酢飯、②の雷豆腐をのせる。
◆専門家プロフィール◆
中島芙美枝
美味しく、楽しく、美しい、「ほんもの」の食を。
北海道生まれ。ニューヨーク、東京でのメディア会社勤務を経て、食の道へ。やまと薬膳オオニシ恭子師に食養を学ぶ。自然栽培のお野菜や手作りの発酵調味料を使い、季節や体調に合わせたからだを整える食を提案。お弁当、社食、料理教室など活動。やまと薬膳初級講師。
Instagram @fumie_nakajima