
夏の肌と髪、ナチュラルコスメで乾燥対策
今年の夏は雨が多いですね。おかげで自宅ではエアコンの登場が昨年よりグンと少ないのは快適です。とは言え、電車、タクシー、会社、レストランなどなど、「寒すぎない?!」と感じるほどエアコンが効いているところがありますよね~。外に出れば暑い、中に入れば寒い!もう体と肌はついていくのが大変です!
さて、前回の「梅雨時期から夏にかけてのベタベタ肌・テカテカ肌、ナチュラルコスメ対策」では夏のベタつき肌のお話をしましたが、今回は真逆!夏の乾燥対策のお話です!
ある大手の美容学校の話では、今の若い生徒さんたちの肌はとても乾燥肌が多いそうです。まぁ、美容学校ですから、一般のケミカル化粧品使ってメイクの授業をしますので、当然被膜性も高く、強い洗浄力のあるクレンジングでないと落ちませんから乾燥肌になってしまっているというのもありますね。私だってメイクの学校時代は実習で肌がボロボロでしたから。
だけどもう一つ気になるのが、最近の若い人たちはみんなお風呂をシャワーで済ませている人が多いという事。これ、私には全くあり得ないことだと思っていましたから本当に驚きました。そういえば、海外では浴槽に浸かる人があまりいないという事で、入浴剤が売れないという話をコスメのメーカーに聞いたことがありましたが、確かに今の日本も入浴剤があまり売れないかも。。。多くの人が湯船に浸からない習慣になりつつあるのかもしれませんね。
でもね、お風呂で湯船に浸かる習慣があるのは、本当はとっても体に良い事。さらに肌にとってもね。だってこんなに美容に効果のあるものはないですもの!女子なら絶対お風呂で血行促進よ!
夏にお肌が乾燥しているって、意外に深刻です!
肌の乾燥やベタつきの変化は日本の気候が大きく影響しています。だから夏にはベタつき、冬には乾燥。その症状はどちらも不快だけど、肌はその環境に素直に反応していますから、それが本来当たり前。だからスキンケア製品も足したり引いたりしながら調節して肌を整えていくんですね。そんな季節に合わせて変化する肌なのに、夏に乾燥するなんて、これは放っておいたら大変です。夏の強い日差しで、乾燥している肌はダメージを強く受け、光老化を促進してしまいます。
夏の乾燥肌の人の多くは身体が冷えていて普段あまり汗もかかない人が多い。だから本来、優先順位はまず体の内側から温め血行促進し、腸内環境を整えて、身体の循環がきちんと促されることが大切。そしてこの中の血行促進であればコスメでも十分活用できるね!
さらに乾燥肌の原因は、間違ったスキンケアをやってしまっていることも考えられるからスキンケアの選び方や使い方で潤いに満ちた肌にするコツを、コスメ格言で教えちゃいますよ!!
コスメ格言
・その1 美肌を目指すならファンデーションを変えよ!
・その2 老化したくなければクレンジングにこだわれ!
・その3 性格でも肌は変わる!
・その4 石鹸ならなんでよいわけではない!
・その5 日本人よ!とろみのある化粧水から卒業だ!
・その6 美容液は必ずしも必要ではない!
・その7 単純にバームだけで乾燥肌は治らない!
・その8 朝はファンデーションまで保湿と考えよ!
その1 美肌を目指すならファンデーションを変えよ!
様々なシリコーン成分を配合した被膜性の強い一般化粧品のファンデーション。これを落とすためにほとんどのクレンジングは洗浄力が高くなっています。だからこそ、優しいクレンジングで落ちるように皮膜を抑えたファンデに変えていきましょう!シリコーン入りはどんなに美容成分が配合しても、壁となり乾燥しやすくなるのと、メイク直しはよれたり毛穴落ちしやすいんです。でもナチュラルコスメは潤いが高く、メイクもきれいに修正できるので意外に優秀です!
その2 老化したくなければクレンジングにこだわれ!
乳化タイプのオイルクレンジング、ジェルクレンジングは洗浄力がマックスで、エイジング年齢には厳しい製品ですね。水クレンジングもふき取りの摩擦がダメージになります。無理なくクレンジングできるのは油分が適度に配合したミルクやクリームタイプのクレンジングです。乾燥肌ならメイクをなじませて洗い流しだけで終わると洗いすぎません。もし万が一、それではすっきりしないなんて感覚があるなら、角質がたまりやすい鼻と口の周りだけ石鹸で軽く油分を分解するくらいに洗ってみてください。
その3 性格でも肌は変わる!
クレンジングも洗顔もゴシゴシこすりすぎる人の肌はくすみやシミ、赤みがあるケースが多いようです。逆に、クレンジングのふき取りが摩擦を生むと言ってやんわりとしか拭かない人もいるのですが、ふき取りが不十分なことで肌荒れにつながったり、毛穴のつまりが出てくるなどにもつながります。摩擦が気になるならクレンジングは洗い流すか、柔らかい布やコットンで力を入れず、肌にピタッと密着させてゆっくりと滑らせ手ふき取るなど、肌の負担がかからない程度の厚をかけてメイクをとりさりましょう!それ以外には、メイクがナチュラルコスメであれば上質な石けんで洗うだけでもよいですね!
その4 石鹸ならなんでよいわけではない!
エイジング年齢層には、オレイン酸が豊富な柔らかくてマイルドな洗い上がりの石鹸がオススメです。それも必ず固形ね!石鹸の成分を見て、一番初めのほうに書いてある油の種類が、オリーブ、アボカド、マカダミア、アーモンド、ツバキ、アルガン、ヒマワリなどの油分が書いてあり、見た目に柔らかくてチーズケーキのような感じのものがおすすめです。(笑)そんな石鹸見かけたらぜひ使ってみてください。
泡立てネットいりません。手で軽く泡立て始めは軽くプレ洗い、その後に、もう一度きちんと洗いでナチュラルコスメのメイクなら落ちると思います。思春期のニキビ肌にはパーム、パーム核、ヤシ、石けん素地というのが、成分のはじめに書いてあると、しっかり落ちてニキビにも効果的です!
その5 日本人よ!とろみのある化粧水から卒業だ!
とろみが強ければ強いほどインナードライ肌、ベタつき肌、どちらにも偏ります。日本人はなぜかオールインワン好きで、そういう商品のほとんどがジェルの製品です。そのジェルが化粧水に高濃度で配合されているからトロっとするのです。
化粧水は肌に水を届ける製品で、とろみで使用感がしっとりする分、満足感が得られますが、少量でしっとりしてしまうので実質水分はあまり肌に入れられていません。これでは水が肌に届いていないのです。それから、界面活性剤入りの化粧水に慣れている人はハーブウォーターのような、サラサラ化粧水は肌に入らない感覚があると思います。でもね、それが普通なの。だって界面活性剤入りのものは肌には水が簡単にはいらないから、わざとすぐに浸透するように作っているですもの。ゆくゆくはサラサラの化粧水でも十分に肌の潤いが保たれるよう、インナービューティーケアもしっかりとしていこうね!
その6 美容液は必ずしも必要ではない!
化粧水のとろみと同じく、特にジェル美容液の製品はとろみ成分の濃縮バージョンになります。ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、シロキクラゲ多糖体、褐藻エキス、トレハロース、ベタイン、グリセリン、ハチミツ、マンナン、キサンタンガム・・・・要は簡単に言うとペタペタ、ベタベタ成分という事です。
これ、お料理と一緒ね!片栗粉のトロトロ、昆布のぬるぬる、山芋のねばねば、寒天のプルプル・・・全部とろみ具合は違うけど、水を抱え込んだり逃がさない役割があります。もちろん粘度も上がることで、製品に特長もつけられます。誰しもかならず必要かというと、夏は湿度も高いし健康肌ならこうした製品は肌のベタつきを強くしてしまいます。乾燥肌さんだけ、たっぷり化粧水を使った後に様子を見ながら量を調節して使ってくださいね。
その7 単純にバームだけで乾燥肌は治らない!
乾燥といえば油とばかりにオイルやバームのような重いクリーㇺをべったりとつける人がいます。でも不思議なことに乾燥は取れないという人が圧倒的です。もちろん乾燥肌さんは油も足りない人が多いですが、それ以前に忘れているのは肌に水が足りないということです。スキンケアは、肌の角質層に、水と油を入れて保湿をするのが目的です。ただ、油は肌にずっと滞在しますが、水は蒸発していきます。
時間とともに乾燥するのは、水が肌から蒸発してしまうからです。だから、水を多く含むクリームや乳液を塗る方が、乾燥にはテキメンに効果が出てきます。乾燥が良くなってきたらオイルだけでも足りる肌に代わっていきますよ!
その8 朝はファンデーションまで保湿と考えよ!
これは前回の「梅雨時期から夏にかけてのベタベタ肌・テカテカ肌、ナチュラルコスメ対策」でもお話しました。
オーガニックやナチュラルコスメのファンデーションは、意外にも保湿の強い製品が多いのです。それだけに、この時期にスキンケアをしっかりしてからファンデをつけるとベタベタになってしまいます。だけど、乾燥肌さんにはこれがもってこい!特に水分の多いBBクリームやリキッド、クリームタイプが乾燥を軽減して日中の肌を守ってくれます。これは日焼け止めも同じ選択で、油っぽいものより水っぽいものを選ぶのがベストです。
今年の夏から乾燥とおさらばですよ!ナチュラルコスメ格言、是非ご参考にして下さい!!
◆専門家プロフィール◆
小松和子
ナチュラルコスメプロデューサー
ナチュラルコスメメイクアップアーティスト
TVドラマ・CM・映画・雑誌などの分野で、フリーのヘアメイクアップアーティストとして数々の著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。一般向けのパーソナルナチュラルコスメ カウンセリングやメイク講座は、毎回すぐに予約が埋まる人気。2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したクラムスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。