
暑い夏のお弁当に
青空が恋しい!例年以上に日照時間が少なく、曇り空を眺める日々が続きますね。梅雨時期が長く感じられますが、夏はすぐそこ。夏の土用を迎える頃には、蒸し暑い日々がやってきそうです。
暑さに加え湿度もあがると、菌が増えやすくなりお弁当の傷みが気になるところ。今回は、傷みにくくする、夏のお弁当のコツと、おかず「夏野菜のカレーマリネ」をご紹介します。
水分は可能な限り抑える!
水分は傷みの原因になるため、水分が多い食材はなるべく避けます。お豆腐を使った白和えはNG。代わりに、余分な水分を吸ってくれる胡麻和えなどがオススメです。以前ご紹介した「梅胡麻和え」は、水分を吸収してくれる上に、梅干しの抗菌作用もあるため、夏の私の定番おかず。クエン酸たっぷりの梅干しは夏の体にもぴったりです。ピーマンやズッキーニ、ゴーヤなど、どんな夏野菜にも合います。調理法もできるだけ、揚げる、焼く、オーブンでグリルするなどし、煮物など汁気があるおかずはしっかり水気を切ってください。生物は避け、食材にはしっかり火を通すのが大前提です。
傷みを防ぐ味付けを
菌の増殖を抑える食材を使って味付けをします。梅干し、カレー粉、唐辛子、生姜、わさび、辛子、大葉など、普段のおかずに加えるとよいでしょう。野菜炒めに生姜や唐辛子を加えたり、ポテトサラダにカレー粉を混ぜ合わせるなど、おかずのバリエーションも増えて一石二鳥です。大葉は、おかずの仕切りに使うのも良いですね。塩分や糖分が多いと、傷みにくくなるので、味付けは濃い目に。
また、味は残りませんが、ご飯の傷みが気になる方は、お酢を入れてご飯を炊くのもオススメです。そして、詰めるときは、かならず冷めてから詰めましょう!温かいうちに詰めてしまうと、蒸気がこもって余分な水分が出てしまいます。
夏野菜のカレーマリネ
今回ご紹介するのは、マリネです。お好きな夏野菜をフライパンやオーブンでグリルします。傷みにくくするだけでなく、体を冷やす夏野菜にしっかり火を入れることで、体を冷やし過ぎずにいただくことができます。水分をしっかり飛ばし、さらにオイルで和え、カレー粉と生姜で味付け。夏の理想的なお弁当メニューの出来上がりです。ここでは、オクラ、ズッキーニ、ピーマンを使いましたが、ゴーヤや彩りをそえるミニトマトやパプリカなどでも美味しくいただけます。
夏野菜のカレーマリネ
【材料】 (二人分)
・お好きな夏野菜 適量
・菜種油(ほかお好みのオイル) 大さじ1
・生姜すりおろし 小さじ1/2弱
・醤油 小さじ1/2
・リンゴ酢 小さじ1/4
・カレー粉 小さじ1/2
①オクラはガクを取り、塩で板ずりする。こうすることで、ヘタを残すことなく丸々いただくことができます。他の野菜は適当な大きさに切る。
②フライパン(オーブンの場合は天板)に①を並べ、焦げ目がつくまで焼く(オーブン約200℃で10分ほど)。しっかり中まで火を通します。
③ ボウルにその他の材料を入れ混ぜ合わせる。
④ ②をボウルに入れ、和え、冷蔵庫で冷やす。
◆専門家プロフィール◆
中島芙美枝
美味しく、楽しく、美しい、「ほんもの」の食を。
北海道生まれ。ニューヨーク、東京でのメディア会社勤務を経て、食の道へ。やまと薬膳オオニシ恭子師に食養を学ぶ。自然栽培のお野菜や手作りの発酵調味料を使い、季節や体調に合わせたからだを整える食を提案。お弁当、社食、料理教室など活動。やまと薬膳初級講師。
Instagram @fumie_nakajima