
梅雨時期から夏にかけてのベタベタ肌・テカテカ肌、ナチュラルコスメ対策
ここ数年、だんだんと夏が長くなっているように感じますね。しかも尋常でない暑さ!!日本はこれまで一年の四季が、きちんと分かれるように季節の変化を感じてきましたが、近年は冬と夏が長くて、春と秋は一瞬で終わってしまう感覚ですね。
それとともに、私たちの肌もついていくのは大変!乾燥していたかと思えばベタつきの不快肌に急激に変化。日々の変化にスキンケアも迷いがちになります。特に気温や湿度の変化が著しい5月から7月の3か月間は、肌が不安定。オーガニックやナチュラルコスメフリークの方たちのお肌の環境では、そろそろこんなこと起きていないでしょうか?
・乾燥していたがTゾーンだけ油ウキがしてきた
・ふつふつと吹き出物が出てきた
・肌のべたつきを感じ、すぐにメイクが崩れやすくなってきた
・汗をかくようになり赤みやかゆみが出てきた
・日焼け止めやスキンケアがべた付き始め、ファンデがたくさんつけられなくなってきた
この症状の主な原因の一つには、スキンケアを冬のまま変えていないことがあげられます。実は多くの人が一年中同じケアをしていることが多く、肌の状態は、冬は乾燥、初夏にはベタつきを繰り返しているという現状なのです。特にオーガニックやナチュラルコスメの製品は、夏にはベタつきを感じるという人が多いはず。なぜならオーガニックやナチュラルコスメはスキンケアでも日焼け止めでも、そしてメイクでも、全て保湿を高めることが得意だから。保湿を高めるのが得意というのは良い意味でもあるのですが、逆に悪い意味で言うならば「使いすぎればベタつきやすい」です。
おまけに湿度の高い時期に、スキンケアと、日焼け止め、そしてファンデーションまでフルラインで使ったら、それはそれは肌のベタつきは最高潮。こんな時、多くの人が肌のベタつき・不快感は何が原因なのか、特定の製品に原因を見つけ出そうとするけれど、実際は使っている製品を使い合わせたときの全ての保湿のバランスが大切であり、そして3つの特徴を持つ保湿でのバランスがカギを握ります。
ベタつき防止の保湿のバランスとは?
私のコラムの第2回目「春のゆらぎ肌に向けてのスキンケアとメイク」でも、チラッと保湿のバランスについてお話させていただきましたが、おさらいをしながらさらに詳しく説明すると、化粧品には主に大きく分けて以下のような3つの保湿が使われます。
●「水の保湿」
肌を水分でみずみずしくする
●「保湿剤の保湿」
水を抱えたり、逃がさないようにする
●「油分の保湿」
肌を柔軟に保ち、保護をする
化粧品は、おおむねこの3つの性質の保湿を、アイテムに合わせてブレンドして製品になっているのです。例えば、“化粧水”は水の保湿が多い製品、“ジェル美容液”はとろみのあるジェル状保湿成分が多い製品、“クリーム”は油分が多めの製品という感じ。油分は保湿の高い代表的な成分の一つですが、動物・植物からとれる油分は、肌を滑らかにし肌に油分の潤いを高めてくれます。油の種類によっても、例えばマカダミアナッツやアーモンドのようなオレイン酸が豊富なもの、アボカドのような乾燥肌にはうれしい高保湿なうるおいを高めるものもあります。
肌にとって潤いはとても大切ですが、過剰に取ればやはりベタつく。さらにこの時期なら、夏に向けて日焼け止めを投入している人も多いはず。でも、クリーム状の油分でさらにお肌はベタつき始めてしまう・・・ようはベタつきが生じるのは、油分の保湿(ベタベタ)や保湿剤(ペタペタ・とろ~り・プルプル)のとりすぎ。笑
先ほどの3つの保湿。この中で、唯一乾いて無くなる性質の保湿は「水の保湿」。水は蒸発する特性がありますからね。だから、水はとりすぎても出ていってしまうので、とりすぎるという事は心配ない。逆に、保湿剤のジェル成分のペタペタや油分のベタベタは乾きにくい性質。だからジェルっぽい製品やクリームを使いすぎるのは過剰な保湿となり、すぐにベタつきを感じてしまいます。
それに私たちの肌だって季節で変わります。汗もかくし、皮脂は冬よりしっかり出てきます。自らの潤いが出ているのに、そこまで過剰にスキンケアをする必要がないのです。(ただし!夏でもエアコンなどで肌が乾燥しているという人は、スキンケアで保湿をしっかりし、身体を冷さない内側からのアプローチが必要です。)
という事で!早速!!保湿のバランスを夏バージョンに組み直し、洗顔からファンデーションまで今の肌に適したバランスに変えていきましょう!
保湿のバランスは洗顔からベースメイクまでで調節しよう!
まずお肌の保湿バランスが崩れてしまう、やっていはいけないパターンを知っておこう。それは、朝、洗顔石けんでしっかり洗うという事。それは、そもそも過剰な洗顔は、自らがもつ最高の潤いを減らしてしまうからです。朝は、水洗い、もしくはTゾーンだけ洗顔石けんを使って洗うようにしましょう。
なぜなら、朝、洗顔をしっかりすることで皮脂が根こそぎ取られ、結果、保湿の高いスキンケアが必要になります。スキンケアは過剰につければつけるほど保湿の得意なオーガニックやナチュラルコスメの製品は、日中、どんどんベタつきを増し、結果メイクがあっという間に崩れていきます。
ちなみに一般コスメはどうかというと、シリコーンが配合しているメイク製品は、比較的乾燥しやすくなります。どんなに美容成分配合と書いてあっても、シリコーンで肌がふさがれ、美容成分も効果は半減してしまいます。
オーガニック・ナチュラルコスメの製品は保湿のバランスで整える
始めにあげたベタつきや不快症状に合わせた解決策をまとめてみましたのでご参考に!
◆専門家プロフィール◆
小松和子
ナチュラルコスメプロデューサー
ナチュラルコスメメイクアップアーティスト
TVドラマ・CM・映画・雑誌などの分野で、フリーのヘアメイクアップアーティストとして数々の著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。一般向けのパーソナルナチュラルコスメ カウンセリングやメイク講座は、毎回すぐに予約が埋まる人気。2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したクラムスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。