
ナチュラルコスメで叶える紫外線対策
梅雨が終わると一気に紫外線が強くなってきますね~。今のタイミングだからこそ、ちゃんと日焼け止めのことを知って、正しく紫外線対策をしてほしい!ですから今回は、世の中の日焼け止めの懸念と、ナチュラルコスメで叶える紫外線対策のお話をしたいと思います。
さて、あなたは日焼け止め製品をどこで購入していますか?コンビニ?薬局?バラエティストア?百貨店?
ご存知の方はいるでしょうか?ハワイ州では2021年から、美しいサンゴに影響を与える、有害な紫外線吸収剤を配合した日焼け止めの使用禁止を執行します。実はこの話題、かなり化粧品業界に打撃がありました。なぜなら、コンビニ、薬局、バラエティストア、百貨店など、すでに日本で売られている日焼け止めのほとんどが、このハワイ州で規制される成分を配合しているからなのです。だからこそ今、多くの化粧品メーカーは、海外に向けて販売できる、紫外線吸収剤を配合しない日焼け止めをこぞって開発している最中でしょう。
化粧品に配合される環境ホルモンを知っておこう!
紫外線吸収剤は、美しい海のサンゴの白化という影響を及ぼす成分と言われています。でも、それだけではありません!日焼け止めを使う私たちにも大きな影響を及ぼします。皆さんは、環境ホルモンという言葉をご存知でしょうか?聞いたことはあるけど、実際どんなものなのか、あまり知られていないことがほとんど。一時期、ダイオキシンという成分で、環境ホルモンの問題が沸き上がりました。
環境ホルモンとは、様々な工業製品や化学製品を製造する過程で生まれる化学物質であり、人間の持つ「女性ホルモン・男性ホルモン・甲状腺ホルモンと似た作用を持つ物質」のことをいいます。例えば、アレルギーや子宮内膜症、不妊、乳癌、発達障害などへの因果関係も疑念されています。環境ホルモンの疑念がある成分は、飲料水や食品、化粧品など身近なものにも多く使われ、体内に取り込みやすいことも問題になっています。
もともと人の血液中には、たくさんのホルモンが、からだ中を駆け巡っており、血管の周りの細胞にはそれぞれの受容体というものを持っていて、ホルモンと受容体は型が合わないと働くことができない、鍵と鍵穴のような関係になっています。
例えば、日焼け止めに使われるような環境ホルモンの懸念成分を、私たちが体に取り込むことで、こうした人間のホルモンと受容体の関係性のバランスを崩す恐れがあるのです。オーガニックの認証を持つコスメには、こうした成分の配合は禁止。さらに独自の基準を厳しく定めているナチュラルコスメも同じ。人と環境のために考えて作られているものは、こうした環境ホルモンの成分を使う選択は当然無いのです。
リアルオーガニック・ナチュラルコスメの日焼け止めを上手に選ぼう!
実際に、店頭でリアルオーガニック・ナチュラルコスメの日焼け止めを探そうとなると、なかなか見つからないなんてこともあるかもしれません。その場合はネットで検索したほうが早い。なぜなら、販売店での製品の売り方が、一般コスメと安心コスメと混在して売られているからです。信頼できる販売店が近くにあればよいのですが、そうでない場合はネットで見つけた製品を買うか、又はその製品が近くに売っているお店を探す(メーカーに問い合わせするなど)という形のほうが見つけやすいでしょう。そういった意味では、まだまだ本物のオーガニック製品を専門で扱い、買いやすい環境が作られているところが少なのが現状ですね。
これからの時期に重要なのは、撥水性のある製品。実はオーガニックやナチュラルコスメの日焼け止めの大半は、水で落ちやすい製品が多いからなのです。こうした水で落ちやすい日焼け止めは、これから湿度が高くなる日本では汗をかくたびに取れてしまい、本来の日焼け止めとしての力を発揮することができません。特に大人は、美容的にこの機能が特に大切になります。だからこそ、これからの時期は、特に撥水性を持たせた製品でなければならないのです。
ただし、撥水性のある製品の中には、水をはじくけど油分が多すぎて、ベタつきが激しいためにたくさん塗ることができない製品もあります。日焼け止めは、本来たっぷり塗らないと、記載されているSPF数値が正確に出ないため、ある程度しっかり塗れる使い心地の良いものを選択するのも、とても大切なのです。
ナチュラルコスメの日焼け止めの選び方・使い方のコツ
小さなお子様の場合は、日焼け止めは被膜性のない水で落ちるものでも十分。お母さんが気を使って塗り直しをしてあげればよいのです。こうして日焼け止めを使い分けて、使う方法も知っておきましょう。こんな風に、リアルオーガニック・ナチュラルコスメの日焼け止め製品には、少しだけ選び方と使い方の工夫が必要。ここでいくつか日焼け止めの選び方のコツをまとめていますのでご参考に!
◎ 汗で落ちないもので優しいクレンジングでとれるもの
一般コスメのような落ちにくいシリコーンが配合されていると、乾燥しやすい強い洗浄力のクレンジングでないと落ちにくい傾向があります。ナチュラル処方で撥水性のあるものを!
◎ 使い心地の良いものを選ぶ
ある程度しっかり塗らなければ、紫外線防御の数字が下がります。ベタつく、白浮きするものを選ぶと不快な使い心地で、たくさん塗れなくなります。
◎ 日常のSPFは25~35程度、PAは++が理想
環境の悪化で、太陽光線も強く降り注いでいます。また、塗る量が少ない場合、記載されている数値よりも少ない防御数値になってしまう可能性を考え、最低のラインはSPF20以上と考えたほうが良いでしょう。
◎ 乾燥しないものを選ぶ
紫外線吸収剤を使用しないコスメは、主に鉱物が主体の紫外線散乱剤を使用していますので、SPF数値が高いほど粉っぽい使用感になりやすいです。そのため、きしみ感や乾燥感がある事があります。自分の肌に合わせて心地よいものを。
◎抗酸化成分が配合しているものを選ぶ
優秀な日焼け止めでも、やはり紫外線を100%防ぐことは困難。だからこそ、植物の持つ抗酸化作用で、受けてしまった紫外線のダメージを還元 ! エイジング年齢には必須です。
◎パウダーだけで日焼け止めを頼らない
日焼け止めを、フェイスパウダーやパウダーファンデで済ませてしまうのはキケン!!なぜなら、日焼け止めは厚さ1㎜塗らないと、書いてある紫外防御数値は出ないからです!
◎ 夏はスキンケアを減らし日焼け止めを!
最近これは特に発信しなければと思っている項目で、日焼け止めやファンデーションを塗る前にスキンケアを多く使いすぎると日焼け止めが滑って塗れない、ファンデが薄くついてしまうという傾向に。オーガニックやナチュラルコスメの日焼け止めやファンデは、一般コスメよりもスキンケア効果が高いので、夏はスキンケアでの保湿を減らしてみてください。
肌の酸化も防ぐ!リアルオーガニック・ナチュラルコスメの日焼け止め
私自身の経験ですが、昔は一般の日焼け止めでよくかぶれていたので、これまで日焼け止めというものを使ってきませんでした。知識がなかったころは、SPF効果のあるパウダーデーションで日焼けを防げるのだとも思っていましたし、日焼け止め自体、さほど重要ではないと思っていたんです。でも最近の太陽光線には、環境破壊と共に危機感を感じますし、何よりこれまで放置してきた紫外線対策によってシミがどんどん増えて後悔することに。
でも、今はナチュラルコスメのスキンケアでシミが薄くなり、さらに日焼け止め効果のあるファンデーションをしっかり塗ることで、快適に紫外線対策ができて、今も継続し、10年ほどシミが増えていないのです。これは天然成分だからこその抗酸化作用で、酸化を防ぎ、炎症を抑えて肌を守ってくれているのだと思います。もともと、鉱物・植物など天然成分の多くは酸化を防ぐ、炎症を防ぐという事がとても得意。紫外線によるシミやたるみ、しわは、酸化と炎症が多くの原因だから、鉱物や植物を使ったナチュラルコスメの日焼け止めは、実はとっても効果的なのです。
自分のためにも安心な日焼け止めを選択するのは、もう当たり前になる時代が来ています。今年の夏、日焼け止めの選択を、今一度考えなおしてみませんか?
◆専門家プロフィール◆
小松和子
ナチュラルコスメプロデューサー
ナチュラルコスメメイクアップアーティスト
TVドラマ・CM・映画・雑誌などの分野で、フリーのヘアメイクアップアーティストとして数々の著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。一般向けのパーソナルナチュラルコスメ カウンセリングやメイク講座は、毎回すぐに予約が埋まる人気。2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したクラムスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。